2025年4月21日月曜日

悲報:「呪いのボージャス城」は実在しなかった!

 今週は私事で忙しいので、MVの投稿はお休みします。


昭和キッズたちを恐怖のどん底にたたき落とした、70年代の児童向け怪奇本によく載っていたのが、「呪いのボージャス(ブージャス)城」の話である。



恐怖の幽霊城

ギリシアのブージャス城には、おそろしがってだれも近よらない古城がある。これまでに150人もの人が、黒服すがたの幽霊にのろい殺されているからだ。これは、むかしの城主マノリスのたたりだと言われている。

(佐藤有文著 絵ときこわい話 怪奇ミステリー)


この話が強く記憶に残っていたので、インターネットの時代になってから何度かGoogle検索などで調べてみたのだが、まったくそれらしいソースが見つからない。

「そうだ!ChatGPTに調べさせてみるベ!」と思いつき、やってみた。

具体的には、ChatGPTのDeep Researchという機能を使い、ネットの隅々まで調べ、詳細なレポートを出してくれる。

結論は、タイトルの通り、「呪いのボージャス城」は実在せず、佐藤有文先生の創作の可能性大ということでした。

以下にChatGPTのレポートを載せます。かなりの長文なので、興味のある方のみどうぞ。



ボージャス城の伝説と実態の調査

ボージャス城の伝説と「呪い」

ボージャス城(Bojas Castle)は、1970年代の児童向け怪奇本に登場した架空の古城であり、その物語ではギリシャ・ペロポネソス半島の「ノーブリオン湾」に位置するとされました。伝承によれば、この城には恐ろしい「呪い」がかけられており、城に関わった者が次々と怪死を遂げると描写されています。その怪奇本の記述では「これまでに150人が殺されている」などと非常に物騒な内容がさらりと書かれており、読者に強い恐怖感を与えました (眠れぬ夜の怪奇シリーズ・4・「怪奇ミステリー」 - ホビーのごった煮)。また、この城にはマリノス(あるいはマノリス)という人物の霊が絡んでいるエピソードもあり、怪奇マニアの間では「ボージャス城のマリノスの話」として知られる存在でした (ドラゴンブックス『霊魂ミステリー』入手までこれでしのごう)。要するに、ボージャス城は「人知を超えた怨念によって多数の命が奪われた呪われた城」として語られていたのです。

ボージャス城は実在したのか?

結論から言えば、ボージャス城は実在しない可能性が極めて高いと考えられます。ギリシャのペロポネソス半島には多くの古城や要塞がありますが、「ボージャス城」なる名称の城も「ノーブリオン湾」という地名も、歴史的な記録や地図には見当たりません (ナフプリオン(ギリシャ)寄港地ガイド|セレブリティ・クルーズ ...)。この名称は主に佐藤有文(さとう ありふみ)による児童向け怪奇本の中でのみ確認されるもので、現実のギリシャには対応する遺跡がない架空の城だと考えられます (ドラゴンブックス『霊魂ミステリー』入手までこれでしのごう)。実在の城でこれほどの大量殺人や呪いの伝説があればギリシャ現地や世界の怪奇研究でも話題になるはずですが、ボージャス城に該当しそうな伝説は確認できません。したがって、ボージャス城の伝説は当時の怪奇本向けに創作されたフィクションである可能性が高いでしょう。

児童向け怪奇本での紹介例

ボージャス城の「呪い」の逸話は、日本の1970年代の児童向け怪奇本で繰り返し取り上げられています。著者の佐藤有文は当時、子供向けに世界の怪奇現象や伝説を紹介する本を多く執筆しており、その中でボージャス城の話も掲載されました。以下に関連書籍の一部をまとめます。

書名                著者 出版社(シリーズ) 発行年 備考
絵とき こわい話 怪奇ミステリー 佐藤有文 学習研究社(ジュニアチャンピオンコース) (佐藤有文 - Wikipedia) 1971年 巻頭口絵に「ボージャス城の呪い」の記述あり (眠れぬ夜の怪奇シリーズ・4・「怪奇ミステリー」 - ホビーのごった煮)。
心霊界の不思議に挑戦する 霊魂ミステリー 佐藤有文 講談社(ドラゴンブックス) (佐藤有文 - Wikipedia) 1975年 世界の心霊事件を紹介する中で触れられている (ドラゴンブックス『霊魂ミステリー』入手までこれでしのごう)。

これらの本はいずれも児童向けとはいえ内容は本格的で、世界各地の怪奇譚が網羅されています。**1971年刊行の『怪奇ミステリー』では巻頭のカラー口絵ページで「ボージャス城の呪い」が写真付きで紹介されており、「ギリシア・ノーブリオン湾にそびえるボージャス城では、XXX(※人名)伯爵のたたりによりこれまでに150人もの人々が命を落としている…」**といった文章が掲載されていました (眠れぬ夜の怪奇シリーズ・4・「怪奇ミステリー」 - ホビーのごった煮)。また1975年の『霊魂ミステリー』でも、幽霊事件の記事の一つとしてボージャス城の怪異が取り上げられ、登場人物の名称について「マリノス(マノリス)」といった言及があります (ドラゴンブックス『霊魂ミステリー』入手までこれでしのごう)。このように、当時の怪奇本においてボージャス城の話は「世界の奇妙な呪いの事件」の一つとして繰り返し紹介され、読者の印象に強く残ったようです。

「ノーブリオン湾」という地名の検証

「ノーブリオン湾」という地名も、現実には確認できない架空の名称とみられます。ペロポネソス半島には有名な湾として、例えば西部メッシニア県のナヴァリノ湾(ピロス湾) (Bay of Navarino | Battle of Navarino, Ottoman Empire, Mediterranean Sea | Britannica)や北東部アルゴリコス湾(アルゴリス湾) (ナフプリオン(ギリシャ)寄港地ガイド|セレブリティ・クルーズ ...)があります。しかし「ノーブリオン湾」という名称は英語・ギリシャ語いずれの地図にも存在しません。名称の響きから推測すると、アルゴリス湾に面した港町ナフプリオ(Nafplio/英語名ナウプリオン)が関係している可能性があります。ナフプリオはペロポネソス半島東部の歴史ある港町で、1820年代にはギリシャの首都にもなった都市ですが (Nafplio - Wikipedia)、「ノーブリオン」という表記はナフプリオ(Nafplion)の日本語転写とは大きく異なります。またナヴァリノ湾(Navarino Bay)とも発音が異なり、一致しません (Bay of Navarino | Battle of Navarino, Ottoman Empire, Mediterranean Sea | Britannica)。したがって「ノーブリオン湾」は特定の実在地名ではなく、創作上の地名か、何らかの聞き間違いや転記ミスに基づく架空地名だと考えられます。いずれにせよ、実在の地理とは対応しない名前です。

実在する城や地域との混同・モデルの可能性

(File:Palamidi fortress (Nafplio, Greece).jpg - Wikipedia) ペロポネソス半島ナフプリオにあるパラミディ要塞(17世紀末ヴェネツィア人が築城) (ナフプリオ - Wikipedia)。この地域には多くの古城が残るが、「ボージャス城」に該当する名前や伝承は見当たらない。
ペロポネソス半島には上述のナフプリオのパラミディ要塞や、メッシニア地方の古城(例えばナヴァリノ湾の旧要塞パレオカストロなど) (Bay of Navarino | Battle of Navarino, Ottoman Empire, Mediterranean Sea | Britannica)、モネンヴァシアやミストラの中世城塞都市など数多くの城郭遺跡があります。しかし、それら実在の城でボージャス城の伝説と一致するような怪奇な伝承は確認されていません。たとえばナフプリオのパラミディ要塞は町を見下ろす立地に築かれた堅固な城ですが、その歴史は戦争と政治の舞台としてのものであり、怪奇現象の噂は特に伝わっていません (ナフプリオ - Wikipedia)。同様に、ナヴァリノ湾の古城跡(フランク王国時代の要塞)にも幽霊や大量殺人の言い伝えはありません (Bay of Navarino | Battle of Navarino, Ottoman Empire, Mediterranean Sea | Britannica)。

佐藤有文は児童向けに世界中の怪談を集める際、一部には創作や誇張を交えていたことが指摘されています (ドラゴンブックス『霊魂ミステリー』入手までこれでしのごう)。ボージャス城の「呪い」も、もしかするといくつかの実在する怪奇事件や場所をヒントにしつつ、独自に脚色されたフィクションである可能性が高いでしょう。現地の言い伝えではなく日本のオカルト作家による創作と考えれば、「ノーブリオン湾」という謎の地名や150人もの犠牲者という極端な設定にも合点がいきます。要するに、ボージャス城とは1970年代当時の怪奇ブームの中で生まれた架空の怪奇スポットであり、実在のギリシャの城や地域と直接対応するモデルは存在しないと言えます。万一モデルがあるとしても、それはごく漠然とペロポネソス半島の雰囲気を借りた程度で、具体的な城跡や伝説を指してはいないようです。現代の視点から検証すると、ボージャス城の伝説は当時の創作怪奇譚の一つであり、実在の歴史とは無関係であることが裏付けられます。 (眠れぬ夜の怪奇シリーズ・4・「怪奇ミステリー」 - ホビーのごった煮)

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 事務所の横の桜が満開です。




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