今回の仕事は〆切が通常通りだったので、余裕を持って31p上げられました。
室内での会話のシーンがメインだったので、バストアップ構図が多くて、構図が単調になって苦労しました。
最近またキャラの顔のデッサンが狂ってきてる感じがする。
一度デッサンの整合性がとれるようになっても、たくさん描いているうちにまたアライメントがバラバラになってきます。
そのへんは、使い続けていると狂いが出てくる機械と同じ自然現象なんです。
機械の場合は調整用のネジを締めたりパーツを交換したりしてアライメントを直せますが、人間の場合は調節用のネジはないということが違う点…。
自分の認識のアライメントが狂っている場合は、どうにも直しようがないことが多い…。
少し時間をおいて見直すことで、デッサンの狂いを認識してなんとか修正するのがやっと。
それにしても、自分はほかの作家に比べても、デッサンの調子の波が不安定なような気がする。
デッサンのボロが出ないようなキャラのフォルムや構図を研究した方がいいのか…。
>銃夢BBS
銃夢/銃夢LOの電子書籍化についての皆さんの意見、興味深く見させていただきました。
多少は賛成意見もあるかなと思ったのですが、ここに集うコアなファンの皆さんは軒並み否定的ですね〜。
もう5年くらい前になりますが、トミタさんにマンガの電子書籍化(具体的にはマンガのネット・携帯電話での配信)について意見を聞かれました。
他の作家さんの作品をネットや携帯で配信するサービスの可能性を集英社がさまざまに模索・研究することには僕は賛成であり、積極的に行うべきだと提案しました。
一方で、僕自身の作品はネットや携帯での配信はまだしたくない、と言いました。
理由は、現時点でのネットや携帯でマンガを読む時のユーザーエクスペリエンス(読書体験)が僕の必要としている基準に達していないからです。
逆に言えば、今後のネットや携帯の環境の進化の度合いによっては、僕の作品の電子配信のGoサインを出すこともあるということです。
過去何度か電子配信のオファーがありましたが、上記の僕のポリシーを担当編集者が熟知しているので、すべて拒否しています。
また、銃夢は映画契約の敏感な問題を含んでいるので、集英社が僕に無断で配信してしまうようなこともないです。
唯一の例外は、僕の作品のフランス語版を出しているフランス・グレナ社で、オンラインでの試し読みを許可しています。
僕は集英社ではもっとも早くからデジタルデータ入稿をしている作家の一人なんですが、技術的にはデジタル原稿をネット配信するのは非常に簡単な手続きですむので、電子書籍化のアイディアが出てくるのは必然でした。
しかし結局のところ、その作品がどんな読者層に向けて作られているかによって、電子書籍化に適しているか、不適か、が決まるものと思います。