2012年3月28日水曜日

近況&レス。

皆さん誕生祝いコメントありがとうございます。(^_^)

26日は東京で経済アナリストの森永卓郎氏に取材、その後打ち合わせ。
「惑星規模で見た場合、お金の総量の理論的上限はあるのか?」など、最近もやもやと疑問に思っていた金融・経済関係の疑問をぶつけてみました。
森永さんは気取らないとても話し好きな方で、いろいろと衝撃的な金融界の暗黒面の話などを伺うことができ、勉強になりました。

>銃夢BBS
>kawamura君

まったく連絡も書きこみもないので大震災で死んだのかと心配していたが、健在なようでなにより。

>ちなみに最近はこれの仕事やってました。
>作業自体は一年以上前だけど。言ったっけ。
ライズ・オブ・ナイトメア公式サイト


前に会った時「キネクトで動かすハウス・オブ・ザ・デッドみたいなゲーム作ってる」って言ってたけど、これか〜。
気になるタイトルだったんだけど、コントローラーにキネクト必須と知って購入選択肢からはずれてしまった。
うちの2FのAVルームは80インチスクリーンにプロジェクターで映す方式なので、キネクトみたいなセンサーを置くことができないんだ。
42インチプラズマテレビが置いてある1F居間にはWiiも設置してあるけど、据え置き式の掘りごたつが部屋の大部分を専有しているので、立ってじたばたコントロールするスペースが確保できないのでキネクト無理。
同じ理由でカプコンの「重鉄騎」も買えない。残念だ。

2012年3月25日日曜日

レビューあれこれ

今年に入ってからけっこうな数のゲームなどやっているので、ここらでまとめて感想などを書いてみようと思います。

【ゲーム】
スカイリム(ベセスダ/XBOX360)

「オブリビオン」の続編で、「フォールアウト3」と同じメーカーによるオープンワールドRPG。いわゆる洋ゲー。
僕は「オブリビオン」はチュートリアルで3D酔いして投げ出してしまった前科をもつので、はじめはすごい心配だったのだが、今回はそういったこともなく、劇的な導入部からすんなり世界に入りこめた。
いったん世界に入りこむと、これが実に面白い。
一人称視点なので、剣と盾を装備して戦おうとすると間合いをつかむのが難しくて戦いにくいが、魔法を両手に装備して距離を取って戦うとやりやすかった。
また隠密状態から弓矢で狙撃するとレベルの低い敵は即死させられるので、危険の多いダンジョンも時間をかけて攻略ができる。
新しい町に行くたびに次から次へとクエストが発生して飽きる暇がない。
美しく広大な世界をぶらぶら探索しているだけでも楽しい。
実はまだこのゲームはクリアしてない。時間がものすごくかかるので、メインクエストの半分も進められてないのだ。
時間のある人にはぜひおすすめしたいゲームだ。

バイオハザード・リベレーションズ(カプコン/ニンテンドー3DS)

バイオシリーズの最新作。僕は1作目からのバイオファンなので、3DSもこのタイトルのために買ったと言って過言ではない。
面白かった。昨年出た「バイオハザード・マーセナリーズ3D」も予想以上に面白かったが、安心のバイオ・クオリティ。
小さい画面で低い解像度なのにかかわらず、光と影がしっかり描写されるのに驚かされる。
ストーリー的には、アンブレラ崩壊後の世界を描く。「バイオ4」と「バイオ5」の間らしい。
クリスとジルの所属する対バイオテロ部隊の他のメンバーが登場したのがよかった。
彼らはこの後のシリーズにも登場するのだろうか?
唯一残念に思ったのは、水中を泳ぐアクションで敵の攻撃に反撃するすべがなく、ふりほどくと方向がわからなくなってしまうこと。これで何度溺死したことか…。

アスラズ・ラース(カプコン/XBOX360)

予告編映像などで興味を引かれ、期待の一本であった作品。
世界観やビジュアルイメージは面白いが、ゲームとしてはどうか?と疑問符がついてしまう。
ほとんどがムービーで、時々QTE(画面に表示されるとおりにボタンを押すとアクションが進むシステム)、あいまに三人称アクションとシューティングが入るという構成。
アクションとシューティング部分の操作が単調なのですぐに飽きが来てしまう。
僕は時間がなくて「真エンディング」を見ていないが、アマゾンのレビューなどによると新たに金出してエピソードを買わなければならないとか…。なんだそりゃ。

ソウルキャリバーV(バンダイナムコ/XBOX360)

僕は初代「ソウルエッジ」からのこのシリーズのファンであったが、今回は非常にがっかりした。
グラフィックは非常にきれいになっている。
キャラクターも新しいメンツが増えた。
しかしストーリーモードは主人公格のパトロクロスだけで進めるもので、一回やれば二度とやらないようなもの。
ふつう格闘ゲームはたくさんいるキャラそれぞれにクリア後のエンディングが用意されているというのが定番だが、ソウルVではそれがない。だから新キャラの背景などがわからず、世界観を想像したりする余地がない。
オンライン対戦モードには力を入れたようだが、オフラインで1人で遊べる要素がほとんどないので、全キャラを使う前に飽きてしまう。
前作ソウルIVからグラフィックにリソース食われて他のことに手が回らない感があったが、各キャラのクリアエンディングがないというのはリソース云々以前の話。
豪華なムービーをつける必要はない。一枚絵でいいからほしかった。
もうここまで劣化してしまった以上、次回作が出ても買わないだろう。

ストリートファイター×鉄拳(カプコン/XBOX360)

ソウルキャリバーVでがっかりした直後にやったせいもあるのかもしれないが、面白かった。
僕は2D格闘ゲームはあまりやってなくて、コマンドが難しすぎるという印象があるのだが、これは比較的簡単に必殺技が出せる。
鉄拳は最近のシリーズをやっていないので、けっこう知らないキャラがいる。キャラクターの背景設定などを見られるモードがあったらもっとよかったかも。
ちゃんとキャラごとのクリア後のムービーもあり、笑わせてくれる。

ニンジャガイデン3(コーエーテクモ/XBOX360)

初代「ニンジャガイデン」(XBOX)からのファンなので、これも期待の一本。
昨日クリアしたばかり。
結論から言うと、残念な出来だった。

まず、やたら画面が暗いステージが多い。最初に画面の暗さを調整するコンフィグしてから始まるのだが、それでも暗い。暗い上にやたら敵が速いのでストレスがたまる。

QTEがすごく多いが、なんかやらされている感が強い。入力待ち時間はかなり長めに取ってあるので、まず失敗することはないのはいいが、没入できない。

冒頭、いきなりなんの説明もなくラスボスとのQTE戦闘が始まってしまうが、ここの演出意図が不明。
QTE自体難しくはないので開幕即死、ということはないが、これで何を見せようとしたのかわからない。
いきなり巨大な敵と戦わせて驚かせたかったのか?

けっこう前シリーズのキャラクターがなんの説明もなく登場するが、今作からはじめる人のためにも、オープニングなどでこれまでのリュウ・ハヤブサの戦いをざっと説明しておくべき。

全体に短い感じがする。もしかするとマップ自体の広さは前シリーズとそう変わらないのかもしれないが、短く感じるわけを考えてみた。
・ステージに謎解きの要素がない。
前作まではトラップの謎を解いて先に進むため、同じマップをぐるぐる走り回ったが、今回はマップは一回しか通らない。アイテムが落ちていたりもしないので、どんどん先へ進むことになる。探索の面白さはない。
・中ボスが希薄。
前シリーズではおきまりの「四天王」みたいな個性的な中ボスがいて、そいつらを順番に倒していくことでストーリーも盛り上がったが、今回ではそれがない。でかいババアとロボットに乗ったジジイと腕の生えた科学者と赤フードの親父がそれに相当するのかもしれないが、メリハリがない。特にでかいババアは意味不明。「ゴッド・オブ・ウォー」の真似がしたくてやったとしか思えない。
・やりこみ要素がない。
ショップでアイテムを買ったり武器をカスタマイズしたりの要素がなくなったので、周回プレイしようという意欲が湧かない。

初代「ニンジャガイデン」は当時の三人称アクションゲームの世界最高峰だった。
その後「ゴッド・オブ・ウォー」が登場した時はニンジャガイデンの影響が随所に見られるけどもよく研究して独自に消化しているなと思ったものだ。
今回QTEの大幅採用や超巨大ボスなどは「ゴッド・オブ・ウォー」からの逆影響だが、独自に消化しているとはとてもいえず、残念だ。

【総評】
なんというか、「バイオハザード・リベレーションズ」以外の国産メジャータイトルが軒並み評価を下げてしまっていて、日本産ゲームの地盤沈下を見るようで、実に残念無念だ。

2012年3月21日水曜日

45歳になりました

20日で45歳です。
19日に久々に2ちゃんのオカ版のぞいてみたら、「20日に大災害が来る!!」とか騒いでるスレがあって、その根拠が「春分の日は地球の地軸の傾きが23.4度、垂直90度からこれを引くと66.6度、すなわち獣の数字666だ!!」な、なんだってー!!
…俺はダミアンかい。



つーちゃんからの誕生日プレゼント、エステーのエアーカウンターでさっそく放射線測定してみました。
スイッチを入れ、床から1mぐらいの高さで手で持ってじっとしているだけですが、放射線量を平均して算出するので、線量の低いところでは測定完了まで5分ぐらいかかります。
何もせずじっと5分待つというのはけっこうダルい。
いいかげん飽きてきたころに測定完了。
仕事場の線量は毎時0.14マイクロシーベルト(+−20%)でした。


>銃夢BBS
> Ivanさん
佐藤秀峰インタビュー:マンガ業界の自主規制とマンガ家の反抗 <前編>
佐藤秀峰インタビュー:漫画業界の自主規制と漫画家の反抗 <後編>


記事読みました。

僕はパンチラ描けとか言われたこと一度もないな。
企業ロゴの件も、小学館で描いた「未来東京ヘッドマン」でNHKって出したけど特に何も言われなかったし。
(今確認したら擬音がロゴにかかってた…そのせい?)

担当編集者の考え方によるところが大きいんじゃないかと思うけど、もしも、僕が「パンチラ描け!」とか言われたらどうしたろうか?
「なにごとも経験だから、いっぺんぐらい描いてみるか」とか思って、調子に乗って描いたかもな〜。
でも、必然性もないのにパンチラ描くのはやっぱりいやだな。
…よく考えてみたら、僕の作品にはスカートはいた女性キャラがほとんど登場しないではないか。

企業ロゴに関しては、特別こだわりがないので、変えとけと言われたら変えるかもね。

佐藤先生のケースほどヘビーではないけど、僕も「クレームがきたらお前に責任がとれるのか」ってのは集英社との話し合いの席で言われたな。
僕は「作者が自分の描いた作品の責任を取るのは当然だろう!!」って言ったけどね。

だけど表現は誰かを傷つける可能性のあるものだということを表現者は覚悟しなければならない。
では誰かを傷つける表現は「悪」として消え去るべきなのか?
ちがうな。
見る人の心に触れる表現というものは、なんらかの意味で人の心に傷跡を残している。
だからこそ人の心に残り、心を揺り動かす。
インパクトする。
それがトラウマとなるか、感動となるか、程度の違いにすぎない。

誰の心も傷つけない人畜無害な表現は何も残さない。
多種多様な表現物の中で人畜無害な表現物はあっていい。
僕はその存在を肯定する。
しかし、誰かを傷つける表現もその存在が保証されるべきだ。
出版社による過剰な自主規制は表現の多様性を失わせる。

…みたいなことを集英社との会談でも言いました。
まあ作家側の言い分なので、出版社としては看過できないところもあるんでしょうね。

しかし佐藤先生正直だな。
秀峰先生:「でも面白いって何なんでしょうか。僕はその答えを持っていないんです。」
いっぱしのプロのマンガ家がこういうことを言うのはなかなか勇気がいるんじゃないかな。
実は僕も「面白い」がよくわからない。
自分で他人の作品を読んでいる時ははっきりと実感できるし、どこがどう面白いのか言葉で説明もできるけど、いざ、自分で描くとなるとまるで雲をつかむような話になる。
高校生頃からそのことに本腰入れて考え始めて、ずーっとあれこれ悩んでやっているうちに今のような作風になった。
自分なりの理想とするマンガの形があり、理論があり、伝えたいことがあり、こだわりがあるが、では「それが面白いことなのか」と問われると、ううむと考えこんでしまう。
実は今の絶不調も、この問題と無関係ではない。
おそらく、ある地点で踏ん切りをつけないと前に進めないと理解している。
さて、どうしたものか。

2012年3月13日火曜日

【訃報】メビウス死去

フランス漫画バンド・デシネの巨匠、ジャン・メビウス・ジロー氏が亡くなりました。
フランスの漫画家、ジャン・ジロー氏死去

僕がメビウス先生を知ったのは中学〜高校生のころ、SF雑誌「スターログ」ででした。
日本ではとにかく情報が少なくて、たま〜に洋書店でメビウス先生のコミックを発見すると大枚はたいて買い求めたりしたのが思い出されます。
僕の作品への直接的な影響という点では、大友克洋先生を通じた隔世遺伝みたいな影響ということになってしまいますが、メビウス先生の絵は日本ともアメリカとも違う、未知なるものへのロマンをかき立てられました。
また、数年前メビウス先生が来日した時、担当編集が会ってウルジャンを見せたところ、なんとメビウス先生は銃夢のことを知っていたらしく、ぱらぱらページをめくって(もちろん日本語のセリフは読めない)、「この絵はいいね」と褒めてくださったそうです。
(ザジvs.フラウXの回で、見開きで巨大な手榴弾が落ちて来る絵。コミックスPHASE:83。)
ご冥福をお祈りします。


【近況】
調子が悪く、苦しんで21ページまで描いたネームを編集と相談の上ボツにして、今月は休みをいただいて充電しつつネームの練り直しをしています。
先週は天気が悪かったせいか軽い鬱状態でした。
潜在意識的に大震災一周年にもかなり神経質になってたみたいで、理性では「きっちり1年後に大地震など来るわけない」とわかっていながら、3月11日は部屋にこもって震えてました。
12日からは少し気分が持ち直してきました。
ITmediaの3月9日の記事「ウォズが語るジョブズの思い出――iPad3発表の日に」のウォズの言葉にすげえ励まされました。
一部引用します。

ウォズ 自分が本当にやりたいことは何か? をよく考えてほしい。才能なんかは必要ない。誰かがやったことをちょっとひねるだけの仕事はつまらない。小さなことでも“自分じゃなきゃ出来ないこと”を成し遂げたなら、それは大きなことだ。そしてうまくいったら“うんと自慢する”こと!

「ああ、自慢していいのか」と思ったら涙が出ました。(;∀;)