2010年8月31日火曜日

報告6。

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。


今日、また護国寺の講談社のイブニング編集部に行ってきました。

今回の会談の焦点は、講談社への移籍にあたり、僕の既刊作品(旧銃夢、銃夢LO1〜15巻、その他)を表現の修正なしにオリジナルのまま発行できるかどうか、を確かめることでした。
念のために僕の既刊作品を講談社の法務部を交えて精査してもらい、最終的に問題なしということになったら、正式にイブニングに移籍して銃夢LO連載再開にする、という方向になりました。
イブニング編集長の考えでは、過去20年間発行してクレームがなかったのだから、問題はないでしょう、ということでした。
ただ既刊作品を精査するにも分量があるため、少し時間がかかるようです。

イブニング編集長は以前週刊現代の記者だったそうで、朝日新聞に籠城中の右翼団体の本部に取材に行って日本刀突きつけられたとか、相当な修羅場を経験してきた人のようです。

スムーズに事が進んだ場合、近いうちに僕は銃夢LOの仕事を再開することになります。
しかしスケジュールの調整や新環境での印刷テスト、イブニング紙面の連載スケジュールの都合などがあるため、ファンの皆さんの目に届くまでには少し時間がかかるかもしれません。

2010年8月30日月曜日

報告5

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。


今日、またウルジャン編集部と会って話しました。
今回は、前回提案した最終和解案が却下され、その説明を聞くためと戦後処理のために会いに行きました。
と言ってもさして書くことはないな…。
修正の撤回はダメでした。で終わり。

ウルジャン編集部の人達のほか、初顔合わせとなる第四編集部(ウルジャン・ヤンジャンなどの青年誌部門)の部長という人が出てきて、連載を続けるよう慰留されました。
銃夢LOがいかにウルジャンや集英社にとって重要な作品であるか、とうとうと語られました。
長年連載してきて、初めて聞いたよ、そんな話。
連載中はろくすっぽ宣伝もしてくれないから、俺はもうロートルなのか、と思ってた。


銃夢連載20周年、銃夢LO連載10周年、連載100回の節目で起きた今回のトラブルは、編集部の故意ではなかったにせよ、なにかに試されているような気がする。
僕がふだんから周りに公言してきたポリシーや、作品の中で描いてきたことが、本当なのかそれとも口だけのものなのか、試されているような気がする。

明日は講談社に行って話をする予定です。

2010年8月27日金曜日

報告4

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。


集英社との最終和解案は却下されたもよう。
来週の月曜日に編集と会ってくわしい話を聞きます。
以上簡単な報告。

2010年8月25日水曜日

心臓ドック行ってきました!

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

先々週の人間ドック、脳ドックに続き心臓ドックに行ってきました。
昨日病院に行き、心拍を記録する装置を着けて帰宅。
ハイテク装置かと思いきや、記録メディアはカセットテープ。(^-^;)
胸の周りに電極着けたままで丸一日ふつうに過ごし(お風呂は入れません)、今日また病院に行って装置を外し、心臓のエコー検診や電極付けたままウォーキングマシンで走らされたりしました。
結果は、いたって健康、心筋梗塞の兆候なし、でした。
24時間記録でも不整脈は2回、これは健康な人でも少ない方だそうです。

マンガの仕事中、時々胸がぎゅーっと痛くなることがあったので、心筋梗塞を一番恐れていました。
正直ほっとしました。
お医者さんの話によると、ストレスによるホルモンの反応や、肋骨に走る神経痛で胸が痛くなることがあるそうです。
よく睡眠をとりなさい、と言われました。(^_^)


ゲームの話。
前に南さんに教えてもらったセガサターンエミュレータSSFを使って「古伝降霊術 百物語」を全話鑑賞しました。
なにも怪奇現象は起こりませんでしたが(すぐ眠くなるので20話ぐらいずつチマチマ見てたのがまずかったのか…)、なかなかによいソフトでした。
ごちそうさまです。
スタッフロールによると、朝日ソノラマの「ほんとにあった怖い話」が協力しているようです。


ネットで2年ぐらい経ったPS3が黄色いランプが点滅して壊れてしまうという話を読んで怖くなったので、壊れる前に少しでも元を取ろうと思い、前から気になっていた「デモンズソウル」を購入。
難しいゲームだと聞いていましたが、聞きしにまさる難易度。
心が折れそうだ…。orz


>銃夢BBS
> Ivanさん
> 360版「シュタインズ・ゲート」ファン的にちょっとした朗報。
> Win版の追加要素をXboxのDLCで配信

おお。情報ありがとう。
確かにフェイリスパパとか重要な役回りだったのにキャラ絵がなくてちょっと寂しかったので、これで感動もひとしおかも。
でもDLCかました後でもちゃんと以前のフラグは保持されるのかな…?
フラグが全部初期化されてもう一度全部やるとなるとちょっときついかも。

>私は一周目クリアしましたが紅莉栖ENDやトゥルーENDは観られず。

紅莉栖ENDとトゥルーENDはフラグ条件がめちゃ複雑なので、僕は攻略サイトを見てやりました。
トゥルーENDは必見ですよ。
あと、「シュタインズ・ゲート」のドラマCDが三つ出てるんですが、そのうちの紅莉栖視点のエピソード「哀心迷図のバベル」は檄オススメです。
若き日のDr.中鉢の知られざる過去が明かされます。
ゲーム本編に入っててもおかしくないぐらいのエピソードなんですが、シュタゲ本編はオカリンの一人称で進むので、紅莉栖視点に変わるとリズムが狂ってしまうために入れられなかったのかな…と想像します。
もちろんドラマCDを聞くなら本編全クリ後に…。

ドラマCDのあと二つはまゆりと萌郁のエピソード。
お好みでどうぞ。


>ミサイルライダーさん
> ゲームにもCEROとかいう不可解な
> 規制を管理するものありますよね
> あれも相当不思議です。

昔、銃夢のゲームを作ったときにそうとう揉めました。
川村君がいくら誘っても僕がゲームの制作に関わりたくないのは、この組織があるからです。
レーティングは必要だと思いますが、成人指定Zのゲームは表現規制するべきではないと思います。
そういえば、今回やったセガサターンの「古伝降霊術 百物語」も一部バラバラ死体の絵とかあったけど、あんなのも今はそのまま出せないのかなー。

> セガから出る「バンキッシュ」
> あれ相当面白そうですがどんな印象お持ちですか?。

川村君の昔の上司、三上さんの新作ですよね。
すいません…情報集めてないんでよく知らないんです。
最初の発表の時の予告ムービーを見たぐらい。

> ゆきと先生的秋の味覚はこれだ!
> なんていう毎年恒例で食す物って何ですか?

いきなり話が飛びますね〜。
僕は食べ物に対する執着があまりないので、特にこれというものはありません。

2010年8月23日月曜日

BBSへのレスなど。

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

ご心配おかけしております。
今回のトラブルも長引いてきたので、初めて来た人のためにまとめページを作らなきゃならないかな〜と思いつつ、だるいのでほっておいた。
そしたら記事になってますね。↓


まとめページ作る手間が省けました。
ちなみに、記事の中にあるウルジャンの目次コメントはトラブルが起きる以前に言ったものです。

以下、銃夢BBSへのレス。

>山城うなぎさん
>銃夢LOでUFOキャッチャーばりの恐怖のエウロパ送り!
>銃夢世界では水の価値ってどうなってるのでしょうか?

水は貴重ですよ。
ただ木星系連邦ではエウロパ現地で採掘に従事しているのは身分の高い人ではないようです。
強制収容所のようなものがあると思われます。


>ミサイルライダーさん
> 講談社側は今回の事の発端や
> やりとりの内容は知ってるんでしょうか
> また講談社にも法務部なるものがあるとして
> 講談社が自社発行としてみた場合同じ
> 箇所についてどういう見解を持ってるんでしょうかね?
> あと新装本回収とありますが
> どれくらいのコストが予想されるんでしょうか?

講談社は当然今回の件は知っています。
そしてゆきと帳にも書いたように、僕自身が17日(火)に講談社イブニング編集部におもむき、詳しく説明しました。
講談社が今回の問題表現とされた箇所にたいしてどういう見解を持っているか、僕自身もそこが一番気になるところだったので聞いてみました。
個々のケース別に判断する、ということでしたが、少なくとも今回集英社で問題になった箇所については大丈夫、のような感触を受けました。
(もしこれが僕の勘違いで、講談社でも「発狂・サイコ野郎」は発売できません、となるようだったら移籍はやめます。)
また、表現問題が発生したときは講談社は法務部を通さずに現場の編集部で判断するそうで、対応の一貫性や問題発生時の交渉もしやすそうに思えました。
本が回収される場合のコストは知りません。


>エーリカの微笑みさん
>既に公表済み作品を、作者の承諾無く改ざんするのは、明確な著作権の侵害であり

承諾はしました。
ただフェアな状況ではなかったので、撤回を求めています。

>先生が法務部に屈するとね、ガリィがムバディに降伏するようなものじゃないのかな。

(笑)…ウルジャンの銃夢LO100話読んだ人は分かると思いますが、なんか今回のトラブルを暗喩したようなエピソードなんですよ。
シンクロニシティなのかなぁ…。
コミックス派の人はすいません。いつ出るかわからない16巻を待ってください。


>ベーグルさん
>問題が起きた場合、これは先生自ら対応される覚悟なのでしょうか?

表現者が名前を出して表現したものに対して責任をとるのは当たり前じゃないですか。
プロならなおさらのことです。
20数年前からそのように周囲に公言し、矜持と覚悟を持って仕事してきました。

ただ、現実には問題が起きたときは出版社に迷惑がかかることも承知しております。
だから制作段階では問題になりそうな表現が出てきたときは柔軟に対応しております。

実例を挙げますと、銃夢LO100話でもそういうことがありました。
100話のネームを書いている最中(5月下旬)のことです。
「私にちょっかいを出すな!!」というガリイのセリフが劇中にあるんですが、ふと「ちょっかい」っていつも使ってるけど、語源はなんなんだろう?と思って広辞苑で調べてみました。
すると、
1,まがって萎縮した手。
2,相手の腕や手をののしっていう語。
3,猫などが前の片足で物をかきよせること。
4,横合いから干渉すること。
とありました。
差別的な意味があったとは知らなかったので驚いて、メールで編集部に使っていいのかどうか問い合わせました。
数日後、法務部の見解では「問題なし」と伝えられたので、そのまま使用しました。
もし「問題あり」だった場合は、「私にかまうな!!」か「私に手を出すな!!」にしようと考えていました。

以上のように、僕は発表前の作品はまだ固まってない粘土のような物だと考えているので、納得すれば変更には応じます。
しかし発表され印刷され発売された作品は焼き固められた陶器のように完成しているので、抵抗感があるのです。

ちなみに、「銃夢」はYJコミックス版が発売されて19年、完全版が発売されてから10年が経っていますが、過去読者から表現上のことでクレームが来たことは一度もありません。これは集英社法務部も認めています。

また、「今回変更されたセリフは内容が変わってしまうほどのものでもない。そんな小さなことに何をごねているのか」という考えの方もいると思います。
これは歴史の流れを意識してもらいたいと思います。
つまり、10年前はなんの問題もなく発行できた「発狂、サイコ野郎」という言葉が現在はNGとされた。
ということは、5年後、10年後には今は大丈夫とされている「狂気、狂っている」という言葉もNGとなる可能性がある。
集英社法務部は「そんな事はない」と言っていましたが、論理的裏付けがまったくない言葉なので信用できません。

上の方で「表現者は自分の表現に責任をとるのが当然だ」と書きましたが、自分の表現を守るのも最終的には表現者自身なのです。
必要なときには、戦わなければならない。
ふだんから僕はそう公言してきたし、作品の中でもそう描いています。

…まあ、その戦いのまきぞえをくらって好きなマンガが読めないファンの皆さんには、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

2010年8月18日水曜日

報告3

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

17日(火)に講談社イブニング編集部に行ってきました。

講談社イブニングの編集の方と以前何度かお会いした縁で、今回初めて護国寺の講談社本社におもむき、イブニング編集長とお会いしてお話ししました。
銃夢LOおよび僕の全作品の移籍の可能性についてのお話です。
イブニングとしては移籍は大歓迎だが、出版社間の仁義もあるので、集英社とはよく話し合いをして問題をクリアーにしてほしい、ということでした。

そして今日(18日)、集英社ウルジャン編集部と二回目の話し合いをしました。
僕は「銃夢新装版の問題表現とされた3カ所を撤回し、法務部が僕に謝罪すること。新装版を回収し、修正された箇所をオリジナルに戻すこと」を最終和解案として出しました。
ウルジャン編集部は「結果は約束できないが、法務部と交渉してみる」と言いました。

もしこの最終和解案が通れば、集英社とよりを戻して昔どおり銃夢LOはウルジャンで連載再開となります。
最終和解案が通らなければ、銃夢LOはイブニングに移籍して連載することになります。
来週あたりにウルジャン編集部と法務部の交渉のだいたいの結果が出るらしいので、その結果報告待ちです。

2010年8月15日日曜日

人間ドック行ってきました!

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

13日(金)につーちゃんと初めての人間ドック行ってきました!
バリウムはまずいまずいと聞いていたんですが、それほど悪い味ではなかったですね〜。
それよりも倒れた台の上ででぐるぐる回れとか言われて、意外と疲れた。

午前中の人間ドック終了後、つーちゃんを送り返して、午後からは脳ドック。
電極つけられて暗い部屋でじっとしてたら、居眠りしてしまいました。
MRIは頭を動かないよう枠みたいなもので固定されて、筒状の装置につっこまれました。
筒の中は冷蔵庫みたいにひんやり。液体窒素で装置を冷やしているためだと思われます。
かなりうるさい音がするのですが、ここでも居眠りしてしまいました。
医者の先生と対面で、簡単な書き取りみたいなことをやらされたり、先生が言った言葉を記憶して、逆から言うなどの認知テストも受けました。
記憶力のテストは成績悪かった。(^-^;)正常の範囲内ですが。
ちょっと今悩み事があるので、集中力がどうしても散漫になってしまう。

結果の説明では、内臓・脳などのレントゲンなど、まったく異常なし。
ただ血液中の悪玉コレステロールが高いので、食生活を改善しなさいと言われました。
24日には心臓ドックに行ってきます。


>銃夢BBS
>南さん
>日本の人が開発しているモノでSSFというエミュレータが
>あります

あのデュアルプロセッサーのサターンをエミュレートするソフトがあるとは…。
少しクグってみたら、「百物語」はBIOSなしでも動くと書いてありますねー。
ちょっとやってみるかな…。
情報ありがとうです。


>オクテットさん
>ネット環境はどうなんでしょうか?

そんな事知りたいですか?
ネット環境はちゃんと動作しているときは空気みたいなものだし、仕事場のページで紹介するにしても写真に撮りがたいものなので、つい簡略に書き飛ばしてしまいますね〜。

とはいえ、「ゆきとの仕事場2008年」のコーナーでも一応ちょっとだけ紹介しています。
仕事場2008ツトムの机周辺(リンク)の電話の棚〜のところがそうです。
上の写真は電話の棚のギガビットハブのあたりをアップで撮ったもの。

左手前に縦に立っている銀色の箱と四角い穴がいっぱい空いた箱がNTTのBフレッツの光回線のモデムとルーター。
光ファイバーは公称100MB/sですが、実質は40MB/s前後と言ったところでしょうか。

下にあるファン穴の二つついた平べったい箱がギガビットイーサネットスイッチングハブ。
光モデムはイーサケーブルでこのハブにつながれ、分配されます。
仕事用のデスクトップマシン、G5とMacProは部屋にはわせたイーサケーブルで直接つないでいます。
そのため伝送ロスが最も少なく、最速でデータをやりとりできます。

ノートマシンなどは無線LANでネットにつないでいます。
装置はAirMac Extremeで802.11nを使用。
最新の規格ですが、有線よりは速度はどうしても落ちます。
といってもふだんのネットやYouTubeを見る分には遜色なし。

MacはAirMac Extremeで簡単につながるのですが、別の部屋にあるWindowsマシンやゲーム機やHDD録画機などの接続に失敗することがあるため、コンセントでLAN環境を実現するパナソニック製のPLCアダプターを導入しています。
PLCアダプターは一階と二階では速度がだいぶ違うらしく、モデムとの距離が近い二階ではストリーミング動画を問題なく見られますが、一階ではストリーミングは無理でした。
これは環境によると思います。

2010年8月12日木曜日

怪談ゲーム新旧対決。


※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

ニンテンドーDSで『超』怖い話のゲームが出るというのでさっそく購入、やってみました。

「『超』怖い話DS 青の章」ニンテンドーDS/アルケミスト

20年近くの歴史を持つ実話怪談集の老舗『超』怖い話シリーズから、竹書房刊行の「超」怖А(アー)、同Б(ベェー)を原作にしたノベルゲーム。
(原作の「超」怖についての詳細は恐怖プリーズの「絶版怪書録」やゆきと帳過去ログ倉庫のこことかここにあります。)
監修は「超」怖中興の祖、デルモンテ平山改め平山夢明氏。

ノベルゲームとは言ってもゲーム要素はほとんどなく、少しインタラクティブ性がある絵と音の出るノベルという感じ。
挿絵もグロさや陰鬱さはまったくなく、DSらしい「オサレ」なかんじ。
僕は「超」怖シリーズのオールドファンとして、当然原作は全部読破しているので、お話に驚かされるような部分はないです。
「超」怖には伝統的にものすごく短い話(文庫本で2ページとか)が結構あって、オチもなく尻切れトンボな感じが実話らしい生々しさを醸し出したりしていたんですが、DSでそういう話を読むと、どういうわけかものすごく白ける。
「それで終わりかい!!」とつっこみたくなる。
同じ話なのに、メディアによってこうも受け取り方が変わるとは、不思議だなぁ。
活字だと、話手から直接体験談を聞くような臨場感があるんだけど、挿絵と音楽で演出されたDSは逆に作り物っぽくなる、その違いかな。
体験談ならオチがなくても「しょうがないな」と思えても、作り物だと「ちゃんと金払ってんだから、オチぐらいつけんかい!!」と…作劇として不十分と感じる、ということかな。

システム部分にもう少し怖がらせる工夫がほしかったのと、お話のボリュームが少なく感じる(上記のような「ハズレ」の話が時々混じっているためにいっそうそう感じる)のが不満。

あんまり怖くないので、怪談初心者の人にはけっこういいかもしれないです。
でもこれがレーティングでCERO-C(15才以上)とかなってるのはわからないな。
怪談は子供のうちに見ておくべきものだろう。

「青の章」ということは続編があるんだろうか。
続編があるなら、欠点を改良したものを希望。
というか、個人的には「超」怖シリーズを全編電子書籍で復刻して、一挙に全話回覧できるようにしてほしいです。
その場合はランダム再生機能とかもつけて。



・「古伝降霊術 百物語」セガサターン/ハドソン

「超」怖DSをやっていて、怖いとネットで評判だったゲーム「百物語」を以前中古で購入してそのまま忘れていたことを思い出しました。
引っ越しの時に押入にしまったままになっていたセガサターンを10年ぶりにひっぱり出し、TVに接続してやってみました。

いや〜、昔のソフト(1997年)なんですが、いい雰囲気を出してます。
説明書には御札がついているほか、「制作者より 『百物語』進行時の注意とお願い」という文が載っていて、「バグ取りの最中にも怪現象が多発…」などと不穏なことが書いてあります。

ソフトをはじめると黒バックに赤文字で注意事項が表示され、「怪奇現象に見舞われてもかまいません」という念書にサインさせるという凝りよう。

100本の蝋燭がずらっと並んだ画面から、カーソルを動かして自由に蝋燭を選び、怪談が披露され、終わると蝋燭が吹き消される、という趣向です。
怪談は基本テキストベースで、背景に静止画が表示されたり、時々実写の再現ドラマ(動画)が始まったりします。
稲川淳二氏が怪談を語るムービーも時々あって、かなりお得感あり。
お話そのものは全年齢対象だけあって、語り手が幼少時や学生の時の話が多く、オーソドックスですが、演出が凝っているのでなかなか楽しめます。

30話ぐらい見たところで眠くなってきてしまったので、中断。
今朝再開しようとしたら、サターンの内蔵電池が切れていたためにセーブデータが飛んでしまっていました。
ちくしょー(T_T)とホームセンターにボタン電池を買いに行き、セットして再開。
しかし昔のゲームなので、テキストの早送り機能や途中キャンセルがないため、「一度見た話もう一度見るのたり〜な〜」とだらだらアイス食べながら見ていたら、サターンのピックアップが変な音を立ててゲームがリセットされてしまった。
何度か再開したけど、画面の変わり目でデータ読み込みに失敗してリセットされてしまう。
「ま…まさかこれが例の霊障かっ…!?」(((゜д゜;)))
まあ古い機械なのでピックアップがへたっだだけなんだろうけどね。
せっかくボタン電池買ってきたのに…残念だなぁ。


新旧二つの怪談ソフトを比べると、だんぜん軍配は「百物語」にあがりますな。
まぁ「百物語」は国内ゲーム黄金時代に作られただけあって、『「超」怖DS』とは制作費が段違いなんでしょうけど。
ハドソンさんは「百物語」を今のプラットフォームで復刻してくれないかなぁ。

2010年8月5日木曜日

報告2

※お知らせ(再掲)※
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理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

>銃夢BBS
>コナ武道さん
>今回のことでずっと思っていたのですが、
>なぜ今になって役人が出てきたんでしょうか。

役人は出てきてませんよ?
今回の件はいわゆる業界の自主規制レベルの話です。

銃夢LO1,2巻の表現がスルーされた件について、ウルジャン編集部からメールが来たので転載します。
ここに転載する了解は取ってます。
内容はいじってないので、少し長いです。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

木城ゆきと様


おつかれさまです。
『銃夢LO』1・2巻ご指摘の箇所について、
編集部の見解をまとめましたので送ります。


まず大前提としてウルトラジャンプ編集部及び集英社は、
言葉狩りをしているわけではありません。
ですから、「発狂」「サイコ野郎」という言葉自体を
使用不可にしているわけではありません。
あくまで前後の文脈で、ケースバイケースで考えていきたいということです。

それを踏まえて、今回ご指摘のあった2点を検討しました。
結論から言うと、2点とも変更をお願いするような
表現ではないという判断です。

まず1点目。
LO1巻 99ページ
「これを知った大人達の多くは発狂し…」
という表現について。
これは、

大人達の 多くは発狂し…
     ある者は暴徒と化し
     ある者は自殺した

という3つの要素が並列されている表現です。
脳の代わりにチップがある事を知って、発狂した。
発狂した結果、暴徒と化したり、自殺したという表現ではないので、
問題ないと判断しました。

もう1点について。

LO2巻 175ページ
「悪党…ペテン師…サイコ野郎だらけの中を生き抜き
 俺は今の地位を築きあげた」
という表現について。

これは、サイコ野郎=殺人鬼という表現ではありません。
更に相手を特定しているわけでもありません。

旧銃夢で修正をお願いした「死ね!サイコ野郎」というセリフは
ザパンという特定の人物に対してであり、
しかも精神に異常を来したザパンが連続殺人を犯しています。
精神障害者=何をするか分からない者というイメージを増幅させ、
精神障害者に対する偏見意識を煽ることにつながりかねないこの表現は、
避けるべきだろうと判断しました。

サイコ野郎=サイコパスの表現は、細心の注意を払う必要がありますが、
この文脈の表現に関しては、変更をお願いするようなものではないと
判断しました。


以上、取り急ぎお伝えさせていただきます。
話し合いの際に出た検討項目については、
なるべく早くご連絡できるようにいたします。
よろしくお願いいたします。



集英社UJ編集部 井藤 涼

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2010年8月3日火曜日

報告。

※お知らせ(再掲)※
次回ウルジャンの銃夢LOは休載します。
再開は未定です。
理由はお手数ですが、ゆきと帳の過去の書きこみを参照してください。

昨日(8月2日月曜日)、集英社に行って「和解のための話し合い-その1」をしてきました。
僕が「話し合いの場を持ちたい」とメールしたのが7月16日。
そのメールへの返事が来たのが一週間後の7月24日。
その返信の中で向こうが指定してきた候補日が8月2日から4日。返信の日から数えて丸一週間以上後。
こちらからメールして会合の日まで丸二週間ということ自体噴飯ものですが、怒っていてもしかたがないので行ってきました。

会合まで長い時間がかかってしまった理由は、銃夢BBSで素朴な疑問ですさんが指摘してくれた
> LO1巻の99ページに「発狂」
> 2巻の175ページに「サイコ野郎」
というセリフがあるという件を集英社社内でどうするか調整していたためだそうです。

結論からいうと、これは「問題なし」になりました。
なぜ銃夢新装版でダメだったものが銃夢LOで大丈夫なのか…
UJ編集長がなにかウンコみたいな言い訳をぐだぐだ言ってましたが、僕にはまったく理解ができませんでした。
「理由を書いてメールで送れ」と言っておきましたがまだ来てません。
メールが来たらここに張ります。

会合の場では、僕の方からは同じようなトラブルを避けるための罰則付き誓約書を提案しました。
で、UJ側からは和解のためのなにかアイディアがあるのかきいてみましたが、なにもないとのこと。

※以下、心の叫び※
「誠意を持って…」とかぐだぐだ言ってましたが、…「誠意」ってのは信頼や仁義が通った関係の中で生きるモンなんだよな。
信頼や仁義をゴミ同然に踏みにじっておいていまさら誠意もね〜だろうよ。
ほんと、無能の集まり。
表現規制の問題にしても、銃夢新装版と銃夢LOが別扱いってのは、スジが通ってないね。
僕としては、銃夢LO1、2巻も新装版同様「修正しろ、さもなくば出さん」と言われた方がすっきりする。
その場合、僕は修正に応じる気はないので自動的に絶版となるが。
※以上、心の叫びでした※

僕としてはせめてZOTT編が終わるまではウルジャンで描きたいと思ってたが…
心が冷えた。ダメかもしれない。
いちおう二週間後ぐらいにまた集まって話し合うつもりです。

以上、報告でした。