仕事道具12-擬音を描く
(写真1)
下書きがぜんぶできたら、擬音を別紙に描く作業に入る。
下書きのコピーに.TooのPM PADホワイトB4を重ねてフィルムタイプの付箋で仮止めし、トレス台で透かしながらマーカーなどで擬音を描いていく。
下書きそのものではなく下書きのコピーを使う理由は色々ある。
・下書きよりも線のコントラストがはっきりし、紙も薄いのでトレスしやすい。
・下書きを汚さない。
・アシスタントが背景作画している時でも同時に作業できる。
など。
仮止めに「はってはがせるテープ」ではなく付箋を使うのは、ひんぱんに張り直しをするため、作業効率の向上を狙ってのこと。
PM PADホワイトB4に行き着くまでに普通のコピー紙、インクジェットプリント用紙などさまざまなものを試した。
普通のコピー紙は安いがマーカーによってにじむことがあり、まれに繊維にゴミが混じっていることがある。
インクジェットプリント用紙はにじむこともなく白色度も完璧だが、マーカーの滑りが極端に悪く、非常にストレスがかかる。
PM PADホワイトB4はマーカー専用に開発されただけあり、にじむこともなくタッチも非常に良い。
(写真2)
別紙に描き写した擬音。これを600dpiモノクロ二値でスキャンしておく。
PhotoShopでの仕上げの際、コピペして別レイヤーにして配置する。
仕事道具13_マーカー類
(写真1)
画像上から
・三菱鉛筆 uni POSCA 極細 黒
擬音を描く時の定番。極細とあるがミリペンよりははるかに太く、0.8mm〜2mmぐらいの線が出る。普通のフェルトペンと違ってペン先を押すとインクが流れ出てくるので、インクの流量のコントロールで太った線やかすれた線が出せる。水性顔料インクなので消しゴムかけやホワイトにも強い。
・三菱鉛筆 uni POSCA 細字 黒
擬音を描く時の定番。細字とあるが1mm〜2.5mmぐらいの線が出る。アクションなどの擬音はほとんどこれを使うことが多い。
・三菱鉛筆 uni POSCA 中字 黒
2mm〜3mmぐらいの線が出る。この太さになるとめったに使わない。
・ゼブラ Hi-Mckee 油性
ご存じハイマッキー。昔はスクリーントーンの粘着剤とマッキーのインクが反応して色がにじんでしまったりするため使用を避けていたが、最近復権した。
・ぺんてる サインペン
耐水、耐光性のインク使用ということで最近ちょっと使ってみている。用途としては、ポスカ極細よりもやや細く安定した線がほしい時や、原稿のノンブルを入れる時に使っている。
(写真2)
ミリペン立て。
材質はステンレス。appleのシールが貼ってあるが、別にapple製ではない。
消しゴムのカスでプラスチック製品は溶けてしまうことがあるので、トレイやペン立てなどには金属か木製のものを選ぶようにしている。
(写真3)
ミリペン類。
すべて耐水性顔料インクなのでホワイトに強く、手ごろな値段で使える便利なペンだが、消しゴムがけには弱い。
よく使う太さは0.1、0.2、0.3、0.8、1.0。
0.05などの超極細はチップがすぐダメになってしまうので基本使わない。
ミリペンには特にこだわりの銘柄というものはなく、消耗品なので新作を見つけたらどんどん買って試すというスタイル。
画像右から
・内田洋行 MARVY For Drawing
最近画材屋で見つけた製品。なかなか描きやすい。見つけやすい白い軸も良い。
・サクラ ピグマ
ミリペンといえばピグマ。コンビニなどでも手に入る買いやすさが良い。
・ステッドラー ピグメントライナー
ホームセンターの文房具コーナーなどでもよく売っており、ピグマの次ぐらいに買いやすい。
・パイロット ドローイングペン 水性
ピグマと同じぐらい古くからある製品。
・パイロット レタリングペン 水性 (黄緑の軸)
レタリング用に設計されており、太い線がきれいに引ける。
・パイロット レタリングペン for CALLIGRAPHY 水性
カリグラフィ文字用に設計されており、ペン先が扁平で太い線がきれいに引ける。
・セーラー万年筆 B-1 カラードローイング (水色)
原稿の外枠線を引く時に使う。チップの滑らかさはピカイチだが、めったに売っていない。
・.Too コピック マルチライナー
カラーマーカーで有名なコピックブランドのミリペン。画材屋などでしか売っていないのが欠点。