2017年10月18日水曜日

仕事道具08-下書き


(写真1)

※一部ペン入れされてしまっているが、ご了承ください。
人物などの構図やデッサンや位置決めを的確に行うため、いったんコピー紙にラフを描き、それをトレスして下書きを描いている。
この工程を僕は「レイアウト」と呼んでいる。
右側の紙がレイアウト。左が原稿。
レイアウトではコマの外にある部分までおおざっぱに描き、デッサンに矛盾がないようにしている。
また、絵を2枚の紙に分けてPhotoShopで合成するようなケースでも、レイアウト手法は有効。写真では真ん中の段のキャラクターの手を別紙に描き分けている。
下書きの時間が多くかかるのが欠点。


(写真2)

3Dモデルをテンプレートにする。
自動車などデッサンの面倒な物体はあらかじめShadeで簡単な3Dモデルを作り、シーンをトーンシェイダーでレンダリングしてプリントアウトし、それをトレス台で透かしながら下書きを描く。
ちなみにフキダシの中の文字は下書きに邪魔なため消してある。フキダシだけ残してあるのは、フキダシを考慮した構図にするため。前述したようにフキダシは別レイヤーで作ってあるので、絵はフキダシ無しの状態で描く。


(写真3)

下書きができたところ。
この段階で低解像度でスキャンし画像を保存しておく。
その後にペン入れに入る。
左上に見えているのはGoogle画像検索で集めた銃器の資料。
正面上に少し見えているのはネーム。クリップでまとめてフックに吊してある。


(写真4)

見開き。2枚のB4原稿用紙をテープで貼り合わせて作る。
B3(見開きフルサイズ)は大きすぎてそのままではスキャンできないため、半分にばらし、一枚ずつスキャンして、最終的にPhotoShop上でつなぎ合わせる。
画像は3Dモデルをトレス台で透かして見たところ。


(写真5)

見開きの下書きができたところ。

青のシャーペンで影などのトーン指定をしていることがわかる。